院長も腰のヘルニアに悩んでいました

院長の悩める顔
もう20年も前の話ですが・・・

院長の松本利夫も過去に腰のヘルニアに悩まされた時期があります。

20歳の大学生だったある日を境に、左足にシビレが出始めました。
いずれ治るだろうと軽く考えていましたが、段々とシビレはひどくなっていきました。
症状としては、早く歩いたり、長時間歩いたり、体を前屈したりすると、左足にきついシビレが出るというものです。

まずは近所の総合病院へ

当時、全く何の予備知識もない私は、まずは近所の総合病院で診察を受けました。MRIを撮った結果が「腰のヘルニアです。湿布を貼って様子を見てください。」との診断で、薬と湿布を処方されました。
しばらくは言われたとおりに湿布を貼って様子を見ていましたが、一向に左足のシビレは良くならず、再度その総合病院に行きました。
その2度目の診察時に言われたのは初診時と同じ言葉でした。
「湿布を貼って様子を見てください。」
このまま様子を見ているだけでは左足のシビレは良くならないのではないか、と私は思いました。

近所の整形外科クリニックへ

今度は近所の整形外科クリニックに行きました。自宅から通いやすいという理由から、ただ近所にあるクリニックを選びました。
そのクリニックではリハビリ治療を行っていました。左足のシビレから早く解放されたかったので、週3回きっちりと通院しました。リハビリ・薬・痛み止め注射の日々を送っていましたが、左足のシビレに相変わらず変化はありませんでした。

ある日の朝、いつものように大学へ向かう途中の地下鉄梅田駅で、それは起こりました。
通常感じていたシビレが、徐々に歩けない程の激痛へと変わっていったのです。最後は激痛に耐えながらゆっくりと歩き、駅のベンチまでやっとの思いでたどり着くことができました。
30分ほど安静にしたところ激痛はおさまったのですが、この日の長時間歩行が困難なのは目に見えていました。激痛にまた襲われるのではないか、と恐怖心もありました。
その日は大学に行くのはあきらめ、自宅に帰宅しました。

このような事態『歩行時に通常のシビレ⇒ひどい激痛』は近所の整形外科クリニックに通院していた6ヶ月間で計3回起こりました。
当然ながら、クリニックのドクターに起こったことは全て伝えました。その結果、痛み止めの注射を打つ頻度が増えただけです。

通院時のある日、クリニックの看護師さんが私にこっそり、こう助言してくれました。
「あんた、痛み止めの注射ばっかり打ってたら、そのうち歩かれへんなるよ。」
6ヶ月、週3回で約70回通院しましたが、結局、左足のシビレ(ときどき激痛)は良くなりませんでした。看護師さんの助言もあり、このクリニックの治療も期待できないと思い、通院をやめることにしました。

初めて鍼灸院へ

母親の友人の紹介で、自宅から少し遠い、尼崎にある有名な鍼灸院へ行くことにしました。
当時の私には針の施術を受けることに心理的抵抗はありましたが、この辛い腰のヘルニアが治るのなら、と期待していました。
その鍼灸院は歴史があり、院内にはいつも20人ほどの患者さんが待っていて、多くの人に支持されていることがわかりました。たくさんの患者さんが治療を受けに来ていることにすごく安心したことを覚えています。この待っている人達の中にも、自分と同じヘルニアの悩みを抱えている人がいるんだろうな、と思っていました。
院内の建物は古くて常にお灸の匂いがしており、治療は針・お灸・整体の三本柱で構成されていました。
私は針・お灸・整体の全ての施術を受けることになりました。どれも初めての経験で、特に針とお灸は説明を受けたものの、毎回よくわからないままに施術されていました。膝の裏に針を刺されれば足全体に電気が走り抜けるほどの激痛をおぼえ、勢いの激しい整体は今でいうところのバキバキ系でした。怖かったです。
この鍼灸院には院からの指示どおり、週1~2回通院していました。
これまでの経験からすぐには良くならないと頭ではわかっていましたが、「ヘルニアを早く治して左足の痛みから解放されたい」という思いは以前よりもさらに増していました。
しかし、鍼灸院に通いだして2ヶ月経ち、3ヶ月経ち・・・左足の痛みは変わらないままでした。
「もしかしてこのままヘルニアが治らないのでは?」と不安が頭をかすめます。「でも、こんなに針・お灸・整体と色々治療してもらっているし、患者さんもたくさん来ている歴史のある有名な鍼灸院だから、治らないなんてことはないだろう。」と思い直し、痛みに耐えて日常生活を送っていました。
そんな中、さすがに黙って不安を抱えきれず、「腰のヘルニアは治るのにどれくらいの期間がかかりますか?」と先生に質問してみました。
明確な回答は得られませんでした。今思い出そうとしても思い出せないくらい、ありきたりなことを言われたようです。
・・・質問をしたことで余計に不安が募りました。腰のヘルニアは治らない病気なのかもしれない、とも思いました。不安ながらにヘルニア治療の通院を続け、4ヶ月経ち、5ヶ月経ち、ついにここでも通院を始めて6ヶ月経過していました。
左足の強い痛みは、鍼灸院に通い始める前となんら変わりはありませんでした。
前回の整形外科クリニック同様、このまま通院を続けてもヘルニアへの効果は期待できないと思い、通院をやめることにしました。

不安な日々~ヘルニアに行動を制限される

体のどこかしらに強い痛みがあると、痛みが起きないようにしようと自ら行動・動作を制限し、何をするのにも面白くなく、ストレスがたまって精神的にきつくなる。精神的にきつくなると、何かをすることにさらに自ら制限をかけてしまう。
私の20歳の生活はいつもヘルニアからくる左足の痛みとの相談でした。精神的にきつい日々がずっと続いていました。
家族、特に母親は常に私を気遣ってくれていました。気遣いは左足の痛みに対してだけではなく、大学生活を思う存分満喫できていない、友人と思うように出かけられない、私のフラストレーションにも向けられていました。今思い返せば、八つ当たりこそしませんでしたが、「痛い痛い痛ーい」と愚痴は頻繁にこぼしていました。母親に大変迷惑をかけました。

通院している医療機関の先生が言うとおり、さぼらずきっちり通院しているのに、なぜヘルニアが治らないのか、どうしたらいいのか、この先どうなるのか、すごく不安で、暗い気持ちでした。誰かに何とかしてもらいたいと願っていました。

整骨院へ

鍼灸院に通うのをやめてからも、治療を受けないわけにはいきません。おかしな表現ですが、「治って欲しい」という私の思いとは関係なく、左足の痛みは健在です。
近所の整骨院に行くことにしました。総合病院⇒整形外科クリニック⇒鍼灸院と通ってダメだったので、消去法で整骨院にしました。
ヘルニアによる左足のシビレを発症してから1年以上経っており、この頃には治療に対する期待は失せ始めていました。
整骨院では、電気治療器と全身マッサージを受けました。次の日も、また次の日も。
ここも他と同じで多分ヘルニアを治してはくれないんだろうな、と思いました。
この近所の整骨院には約1ヶ月だけ通院しました。通院中に、また母親の友人から「いい鍼灸院がある」と紹介され、整骨院に通うのをやめました。
もちろん左足の痛みは健在です。

再び鍼灸院へ

自宅から少しだけ遠い2院目の鍼灸院では週1~2回、針と食事療法の治療を受けました。
針を受けた後に体に何も変化はありませんでしたが、とりあえず針の治療と食事療法を続けてみることにしました。とりあえず、と言ってしまうことからわかりますが、この頃の私は「ここの治療でヘルニアが治る。きっと良くなる。」という希望は持てていません。

針の治療は前の鍼灸院の針とは少し様子が違いました。
針治療の前に、まずは10円玉のような物体を左右の手に交互に持たされ、左右どちらが重く感じるかを尋ねられます。その回答によって、体のどの箇所に針を打つかを決めているようでした。何度も何度も左右どちらが重いかを尋ねられていると、私にはもう、どちらが重いのかわからなくなっていました。
食事療法は、アルカリ性の食物は極力食べないようにして、酸性の食物をしっかり食べるというものでした。指導どおりに実行していましたが、内心では「食事療法で腰のヘルニアが変化するの?」と甚だ疑問でした。
前の鍼灸院の先生にした質問と全く同じ質問をしてみました。
「腰のヘルニアは治るのにどれくらいの期間がかかりますか?」
前回と同じで、また釈然としない回答が返されました。
週1~2回の通院を続けて3ヶ月経ちましたが、左足の痛みに全く変化がなかったので、このまま続けてもヘルニアは治らないと思い、通院をやめました。

暗い生活は続く

また暗い話に戻ります。
湿布を貼っても、薬を飲んでも、リハビリをしても、痛み止め注射を打っても、針を打っても、お灸を据えても、整体をしても、電気治療器をしても、全身マッサージをしても、10円玉を左右の手に持つ針治療を受けても、食事療法をしても、

私の腰のヘルニアは一向によくなりませんでした。
左足のシビレはシビレときどき痛み、とグレードアップしています。

どこかしらの医療機関で何の変化もない(むしろグレードアップ)治療を受ける日々を続けて、約1年4ヶ月が経過していました。
当初は医療機関での治療に希望と期待を持って臨みました。やがて希望と期待は少しずつ薄れていき、最後に残ったのは「指導されたとおりにとりあえず通院を続ける」姿勢だけ。
当時の私には、希望と期待が薄れた後になっても、どこかの医療機関に通うこと以外どうすることもできませんでした。
その時の大学生活は暗いものでした。何も知らない傍からすると「若い男性がよちよち歩いている」としか見えていませんが、本人にとっては痛みとの相談、戦いです。攻撃ができなくてただ耐えるだけの戦いですが。

ヘルニアが治らない、いつ治るかわからない、治らないかもしれない、不安で暗い気持ちを抱えた日々は続きます。

紹介されたのは自費の治療院

2院目の鍼灸院通いをやめてから数週間はどこの医療機関にもかかっていませんでした。そこでまたもや母親の友人に「大阪の富田林に自費治療のいい施術所がある」と紹介を受けます。
その話を母親から聞いた時は「またか」と思いました。
(ちなみに、尼崎の有名な鍼灸院を紹介してくれた友人、変わった針治療と食事療法の鍼灸院を紹介してくれた友人、今回の富田林の治療院を紹介してくれた友人、は全て違う人物です。母親があちこちから情報を集めて私のヘルニアを何とかしようとしてくれていたことがわかります。)
次から次へと医療機関を紹介してくれることが周囲の好意のあらわれであることはわかっていました。私を心配してくれている母親の友人達の気持ちをありがたいと思っていました。ありがたいとは思うのですが、当時の私は、もう、本当にどうしたらいいのかよくわからなくなっていました。
いくらいろいろなヘルニアの治療を受けても左足の痛みが良くならないので、しばらくは治療は受けなくてもいいとまで考えていました。

しかし、紹介してくれた人の気持ちと、母親の強い勧めもあり、その富田林の治療院にしぶしぶ行くことにしました。

自費の治療院へ

自宅から片道2時間かけて、大阪の富田林にある治療院へ通院することになりました。
通院を始めた頃の左足の痛みは相変わらずです。そしてきつい精神状態も。
左足のシビレを発症してから約1年半。ヘルニアを治すために受診・通院した医療機関は5機関にのぼります。西宮市の自宅周辺にも総合病院・整形外科クリニック・鍼灸院・整骨院・整体等、ヘルニアを治してくれそうな数多くの医療機関があるのに、大阪富田林の自費治療院までわざわざ2時間かけて通院するのです。なのに、私のその時の気持ちは「期待はしてへんけど、とりあえず行ってみよう。」というものでした。

その治療院は、待合に他の患者さんがおらず、いつも静かな雰囲気でした。尼崎にある有名な鍼灸院とは正反対の雰囲気です。
先生の問診が終わり、ベッドで寝た状態でのヘルニア治療が始まりました。尼崎の鍼灸院で受けた針の痛みや整体の激しさはなく、ソフトながらずっしりとくる感じで骨盤の位置異常を戻しているようでした。
治療の途中で、シビレが出るかどうかの確認をするため、床に立った状態で前屈姿勢をとるよう指示されました。この前屈姿勢をとると左足全体にシビレと痛みが出るため、本心では前屈したくありません。怖いのです。つい先ほどの問診時の確認でも前屈姿勢でシビレが出ているのに、また同じことをやるのか、とあまりいい気持ちではありませんでした。
おそるおそる前傾していくと、いつもとだいぶ様子が違いました。いつもは少しの前傾でビリっとシビレが走るのですが、その時は深めに前傾して前屈状態になっても、ピリ・・ピリ・・とかなり軽い感じのシビレしか出ませんでした。
あまりの驚きで「えっ」と声が出たほどです。
その後またベッドでの数分の治療の後、再度、床に立った状態での前屈姿勢を指示されました。ゆっくりゆっくり体を前へ傾けていくと、シビレや痛みを全く感じずに深く前屈することができたのです。
その時もまた驚いて「うわっ」と声が出て、今度は自然と笑顔になっていました。
今までの約1年半、シビレへの恐怖からとれなかった前屈動作が、たった15分の治療でとれるようになったのです。衝撃でした。心の中で「何や、これ。」と思っていました。
この治療院に来るまでに受けてきた様々なヘルニア治療では、このような感覚になったことは一度もありませんでした。
本当にうれしく、久しぶりに心からの喜びを感じました。

治療日が来るのが待ち遠しい

初回の治療日に、「このヘルニアの症状ではすぐには良くはならないので、しばらく通院してください。」と言われ、その後もちろん、指示どおりに通いました。

初日の帰り道、夕日がきれいだったのを覚えています。私なりの実験をしてみました。早く歩くと出てしまういつものシビレが今日は出るかどうか。
意識して早足で歩いてみましたが、期待どおり、シビレは出ませんでした。またうれしくなり、「よしっ」と小さく声を出しました。西宮まで2時間もある道のりでしたが、本当に気分良く帰ることができました。

なぜ、あの15分の治療でここまで良くなるのか、一体自分の体に何が起こっているのか、すごく不思議でした。治療院の先生の視点では「骨盤の位置異常を元の正常な状態に戻してやれば、ヘルニアのシビレが無くなって当然」ですが、私にとっては、魔法を目の当たりにした感覚でした。

翌朝、目覚めてから早々にまた実験してみました。立位でゆっくりと前屈してみます。シビレは出ませんでした。通学中も早足で歩いてみました。問題なく早く歩くことができ、「よしっよしっ」。その日は久しぶりに一日中気分良く過ごせました。

その次の日は、体を動かしていると少し違和感をおぼえました。前屈してみると、また左足にシビレが出ます。元に戻ったような状態です。早く歩くこともできませんでした。
しかし、富田林の治療院での治療に非常に期待を持てていましたので、シビレが再び出たことに対する不安はありませんでした。ただただ、次の治療日が来ることを待ち焦がれている私がいました。「今は我慢、これが最後の苦痛」と日々自分に言い聞かせ、励ましていました。

ヘルニアからの解放

ようやく2回目の治療日です。
前回と同じくベッドで骨盤の位置異常を戻してもらいます。治療後はシビレの症状は出なくなり、2~3日すると症状が元に戻る、というパターンがしばらく続きました。
そこでの治療開始後1ヶ月半頃には、左足にシビレが出ても弱いものへと変わっていました。「このまま治療を続ければヘルニアは治る、あと少しの辛抱でシビレから解放されるのだ」と、期待が確信へと変わっていったのはこの頃です。

富田林でのヘルニア治療を続けて2ヶ月経ち、そして3ヶ月経ちました。
3ヶ月目にはとうとう、左足のシビレが全く出なくなりました。
治療院の先生からヘルニア治療終了を宣告され、総合病院の先生からヘルニアと診断されてから約1年8ヶ月で、私の辛いヘルニア生活は終わりを迎えたのです。
それまで紆余曲折、1年半の間は気持ちも荒みました。
素晴らしい先生に出会えて、本当に良かったです。二十数年たった今でも先生に感謝しています。

治療できる今になって思うこと

今の私が20歳の私に出会っていたら、骨盤矯正を用いて、腰のヘルニアなら10回程の治療で治せると思います。本当に治せる治療家は、患者さんの辛い症状を見れば、自分の技術で治せるか治せないかは判断できます。そして、治せるのなら何回くらいで改善していくのかもわかるはずです。

かつての私は、さまざまな医療機関を受診して、先生を信じて通院し、時間とお金を随分と使いました。悔しい思いをしました。
悔しいのは、時間とお金がかかったことではありません。
自分の技術で治せないのなら、「ここでは治せない」と先生から言って欲しかったのです。
治らない患者さんをいつまでも通院させてはいけません。通院し続ける患者さんがいてくれれば、確かに医療機関は潤います。しかし、本当にそれでいいのでしょうか?
私は、そんな治療家ではありません。なりたくもありません。
かつての悔しい経験に発奮させられ、今の私があります。

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